弊社は防災用品の販売も行なっているのですが、やはり災害直後は注文が殺到します。
2024年1月1日の能登半島地震の後は、非常食の入荷が2か月以上待ちになりました。
どこの店がとか、どこのメーカーがとかの話ではなく、業界全体で品薄になります。
わざわざ需給バランスが崩れるときに買わなくても、災害が起きていないときこそゆっくりお買い物、と思うのですが、何かが起きたからこそ意識が喚起されるという面は否定できません。
ミネラルウォーターはあるのに備蓄水だけが欠品した話
2024年8月8日の日向灘地震の後、弊社で困ったことは、備蓄水の欠品です。
メーカー在庫を確認してから、顧客注文を受けているのですが、メーカー発注後に生産能力を超えていることが判明しました。
別ルートで確保した備蓄水は、一部の顧客に引当ました。しかし、多くの顧客には、受注後キャンセルとせざるを得ませんでした。
飲料水全般が不足しているわけではありません。能登半島地震の直後は、普通のミネラルウォーターも品薄になりましたが、日向灘地震の後は、普通のミネラルウォーターは流通しているのです。
備蓄水はなぜ備蓄なのか
賞味期限が違うから、とお考えになるでしょう。確かにその通りなのですが、賞味期限が切れても、味は落ちません。つまり、備蓄水も、普通のミネラルウォーターも、賞味期限後も同じ味です。
賞味期限後も飲めます。(ただし、加熱ろ過してある密封状態の水に限ります)
飲料水の場合、賞味期限後に何が変わるのかと言えば、容量が変わります。
容器にはわずかな通気性があり、経年によって水が蒸発していくのです。すると、ラベル表示した容量より目減りしてしまい、計量法で許容される誤差を超えてしまいます。
そのため、表示容量を保てる期間として、お水の賞味期限は設定されています。
その点に目をつぶれば、南アルプスの天然水も、いろはすも、充分に何年も保存できる備蓄水なのです。
普通のミネラルウォーターを備蓄しよう
備蓄用と銘打ったお水が悪いわけではありません。保存技術が高いことは事実です。業務用に備蓄するなら、備蓄用の一択でしょう。
しかし、家庭での備蓄には、普通のミネラルウォーターをお勧めします。
第1に、備蓄用よりも安価です。
第2に、消費することに抵抗が少ないので、ローリングストックに適します。
そして容量は500mlをお勧めします。災害時でも持ち運びしやすい大きさと重さ。飲みきりサイズという意味では、350mlも選択肢の1つです。
特に防災用品が品薄になる時期には、備蓄水は購入できないものと思ってください。南アルプスの天然水も、いろはすも、備蓄に適していますよ。
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